
長編だったけれど2日で読み終えた。
サントリーミステリー大賞で優秀作品賞となった作品だそう。
どこがミステリー小説かよくわからない。
ミステリータッチの部分もあるけれど
とてもミステリー作品とは言えない懐古的な恋愛小説。
同世代・全共闘世代としてはわかるところもあるけれど
その時代を描いているというより
真正面にというのではなくその時代を生きた背景程度。
男性の友情ものというにしては無邪気。
でも実際そんなものだったのかもしれない。
女性については描き切れていないもどかしさ。
自殺した恋人も妻も、友人の妻も映子や真弓にしても。
特に真弓の姉の茉莉は。
ミステリーじゃないけど不可解。
長い割に読後感は物足りない。
自分の嗜好で作り上げた女性像と
誰より自分を愛してしまう男たち。
モンク同様終盤が平板になっている。
ほんとのミステリー小説だったら面白かったでしょうね。



