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言葉の海へ

言葉の海へ (同時代ライブラリー (341))言葉の海へ (同時代ライブラリー (341))
(1998/04/15)
高田 宏

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今年大して本を読んだわけではないが
いちばんの収穫。
日本が独立した国家として世界の海へ船出する時期に呼応して
日本語も世界に通用する言語に仕立てなければいけないと強い使命感を持った大月文彦の評伝である。
大月自身も高田氏の作品としても素晴らしい。
明治維新の歴史的背景の詳細に疎い自分自身が腹立たしいほど
明治の日本の勃興・黎明期に登場するそうそうたる人々と連動した大月の壮大な生涯が描かれる。
17年にわたる日本で初めての本格的な国語辞書『言海』の編纂のみならず
彼は単なる国語学者、研究者の範疇に生きる人ではなく
明治維新真っ只中を歴史にも国学にも漢学にも洋学にも人並み以上の造詣を持ちながら
自らもその歴史の変動の渦中に身を置いて独自の日本語の確立の必要性をと緊急性を身を以て感じつつ
地道で労苦の多い作業に身を投じて行く。
その後の日本にとって大いなる幸いだったとしみじみ思う。
参考
「日本語と日本文化」より
http://japanese.hix05.com/History/kindai/kindai001.ootuki.html

高田宏「言葉の海へ」を読んだ。日本最初の本格的国語辞典「言海」の著者大槻文彦の評伝である。一人の学者が日本近代化の象徴である国語辞典を単身の努力で作り上げていく過程を、明治維新と云う歴史的大変動と関連付けながら丁寧に浮かび上がらせていた。その点で、明治維新史のちょっと変わったヴァリエーションとしても楽しむことができる。

明治維新史はとかく、薩長はじめ討幕派の西南諸藩の視点から書かれることが多く、旧幕関係者は無視されがちなのだが、実際は日本の近代化に果たした彼らの役割にもバカにならないものがある。大槻文彦はそうした旧幕派を代表する知性として、この大業に取り組んだわけである。

こうした大槻文彦の著作活動は、新しく育ちつつあった日本と云う国の国家意識を踏まえているといってよい。そこには幕藩体制に縛られない、大きな国家意識がはたらいている。しかもその意識の内容は危機感に彩られている。それは代々開国開明を奉じてきた大槻家の国際感覚に根差したものだ、そういえなくもない。

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